冬に味わうひんやり床を、コストをかけずに解消?
電気を使わない床暖房?
冬に床が冷たいのは、家を建てるときに基礎と土台の間にパッキンを挟む国宝で家を建てているからです(№20参照)。この方法では冬の冷気が基礎内に侵入し、UA値(外皮熱還流率)が高くなってしまいます。ZEH基準の0.6以下(東北地域は0.5以下)も超えてしまうのでおススメしません。しかも真冬になれば基礎内が寒くなり、住宅内を暖めるために余計なエネルギーを使います。
そこで私は電気を使わない「まるで床暖」を考えました。国内で唯一加湿できるダイキン工業株式会社のエアコン「うるさらX」と換気システム「エクリア」を組み合わせることで、床暖房のような暖かさを実現しています。しくみはとてもシンプルです。ダイキン社独自の「垂直気流」技術で垂直に下した暖気をエアコンの真下にあるRA(排気口)から吸込み、換気ユニットで熱交換された暖気を基礎内に給気することで、基礎内に接する床材を一気に温めます。そこから1階床下、さらに風道を通って2階床下に暖気があがり、床を暖めます。おかげで足元はスリッパを履かなくても床暖房の方に暖かいのです。もちろん、家の中は「正圧」に保たれており、真冬でも湿度50%台、温度24℃という空気環境に保たれています。
パッシブ設計を採用すれば、南面の2層のFIX窓から冬の日差しを建物の奥まで取り込むことができ、吹き抜けを通る空気はさらに暖まります。そのため、エアコンと換気ユニットを稼働しても0.5KWしか電力を消費しません。