№52 全国に広がるゼロカーボンシティ

これからは、省エネ性能の低い家は無価値になる

ZEHは家の必要最低条件!

東京都は、年間に建物の供給床面積が2万㎡を超えるハウスメーカーに太陽光設備を義務化しました。現在、2050年に二酸化炭素排出量実質ゼロに取り組む「ゼロカーボンシティ」の参加に都道府県、市区町村が次々と手をあげています。国のエネルギーに関する補助金を活用し、太陽光発電パネルの設置やEV車の購入が進められているのです。都道府県や市区町村が地域で電気の地産地消に取り組む中、あなたが家を建てるエリアはどうでしょうか?

これからの家は、エネルギーを自給自足できることが大前提です。そのために、ぜひ、次の2つのポイントを踏まえて工務店探しをしてください。1つ目は、家そのものが電気を消費しない家であること。工務店に一次エネルギーを削減する能力があるかを見極める目が大切です。最低限でも「ZEH登録ビルダー」であることを確認してください。2つ目に今後のエネルギー社会を見据えたアドバイスをくれる工務店でZEH基準の家を建てるのは当たり前。しかし、設計段階のUA値が基準内でも、実際の消費電力が大きければ本末転倒です。数字だけの「設計ZEH」ではなく、実際にどれだけ省エネできるかという「実質ZEH」が重要です。

№51 自分の人生に必要な家は、変わります

「生涯この場所で暮らす」なんて時代は過去のもの

これからの暮らし方を考える

私は、いつも「一生に1回の家づくりを、一生に3回の家づくりに変えてください 」と話しています。今住んでいる場所、家族、仕事は不変のものではありません。マイホームを建てたからといって、その場所に縛られることはないのです。

コロナ下渦でオンライン作業に変わり、今後はますます流動的になっていくかもしれません。

マイホームを持つとその土地に縛られているように感じるものです。しかし、その時の状況に合わせて、住む場所を変えてもいいのです。

「この家は電気料金が上がっても電気を買わなくていい家です」「地震や台風にも備えた家です」「家じゅうがいつも同じ温度、湿度でヒートショックもありません」「コロナウイルスも除去できるので家庭内感染も安心です」「EV車をお持ちなら『おうち充電』ができます。そして、何より「資産価値の高いスマートハウスです」と。

お子さまの成長をきっかけにマイホームを考える人は多いと思います。では、その20年後はどうでしょう?。お子さまが成長し独立した後は、ご夫婦二人の暮らしになります。その時に自分たちが暮らすのは、大家族用の家のままがよいのでしょうか?

人生にはさまざまなライフイベントがあります。そして、その時々で家族構成や暮らし方も変わります。生活の場である家も、暮らしやすい形は変わるのです。

№50 火災保険の契約内容を理解する

被災後の生活再建には。お金が必要

契約期間が5年に短縮される

もし、自然災害などで家に被害があった時、再建には費用がかかります。それだけに、火災保険の備えはとても重要です。2022年度、住宅火災や災害に備える火災保険の契約期間が最長10年から5年に短縮し、保険料の見直しを素早く反映できるように変更したのです。保険料も引き上げる見通しで、加入する側にとっては負担が増えることになります。それほど日本が未曽有の自然災害にいつ遭遇するかわからない国になったということです。

近年、台風などの自然災害の多発で火災保険は赤字構造に陥っており、保険料の上昇が続いています。その保険がどのような災害に適応するかを確認し、自身が納得した上で加入しましょう。

火災保険料をできるだけ安く抑えるなら、家を「省令準耐火構造」にすることです。壁・床・柱などが一定の耐火性能を持ち、火災発生時に一定時間部屋から火を出さない構造であることで一般の木造住宅より保険料が割安に設定されているのです。

〇火災保険の補償内容

火災保険の保証は、火事だけでなく自然災害などによる被害にも適用されますが、契約内容をキチンと確認し自分の状況に適したものを選ぶようにしましょう。

【火 災】失火やもらい火による火災の損害など

【風 災】台風などによる窓ガラスや屋根の破損など

【水 災】台風にや集中豪雨による洪水などの水災による損害など

【衝 突】自動車の飛び込みなどによる損害

【破裂・爆発】ガス漏れなどによる破裂・爆発などの損害など

【雹 災】雹(ひょう)による窓ガラスや屋根の破損など

【水漏れ】給排水設備に生じた事故などによる損害など

【騒じょうなど】集団行動に伴う暴力・破壊行為による損害など

【落 雷】落雷による火災や家電製品の損害など

【雪 災】雪や雪壊による窓ガラスや屋根の破損など

【盗 難】泥棒に建物を壊されたなどの損傷・汚損などの損害など

【破損・汚損など】誤って自宅の壁を壊したなど偶然な事故による損害など

№49 天気予報で安全対策をするHEMS

台風の上陸直前!家で何が起こっている⁉

AIクラウドHEMSが家を守る

最近、「線状降水帯」という気象用語をよく耳にします。同じ場所に次から次へと積乱雲が発生し、激しい雨を長時間降らせるため、各地で土砂災害や河川の氾濫などの被害をもたらしています。しかも、発生するメカニズムなどが解析されておらず、いつ、どこで線状降水帯が発生するかは予測できないと言われています。

そんな時、あなたの家族を守るにはどうすればいいでしょう?。私の家では、台風や集中豪雨による大雨特別警報が発令されるとAIクラウドが大活躍します。現在のHEMSは、家のエネルギーを数時間後にみえる化し、結果を報告するだけです。しかし、わが家のHEMSはそこに「非常時の停電に備える機能」も搭載しています。AIは過去の気象データと天気予想を学習し、私の家がいつ、どのくらいの電力を発電したかまで把握しています。警報が発令されると、AI自身が停電の可能性を判断し、太陽光発電で蓄電池やEV車への充電を加速させます。そして、満充電の後は停電に備えて家の給電を停止し、普段とは反対に電力会社から購入する電気を選択します。自分が自宅にいなくてもHEMSが代わりに行ってくれるのです。こうした災害に対抗するレジリエンス性能も家に求められているのです。

災害で停止したライフライン(電気・ガス・水道)で比較的に早く復旧するのが電気だと言われています。それでも停電中に使える電気が確保されていると、余裕をもって暮らすことができます。蓄電池とEV車、どちらも頼もしい蓄電設備です。

№48 非常用食料品はどこに備蓄するべき?

非常時に備えて、最低でも3日分の飲料を確保しよう。

キッチンにパントリーは必須

2004年10月23日17時56分に発生した中越地震は発生後2時間の間に震度6の強震が3回ありました。2007年7月16日10時13分、中越沖を震源に震度6弱の地震が発生し、東京電力柏崎刈羽原発が停止。断水、停電もかなり発生しました。こうした経験が私の家づくりにも生きています。

「Smart2030令和の家」は、IHキッチンのバックヤードに非常時の食品をストックできるスペース、いわゆるパントリーを標準仕様にしています。備蓄用の食料をどこに、どのようにスットックすると便利かは、被災経験のあるものでないと生かせないでしょう。

災害が発生すると、物流が止まり、スーパーやコンビニで商品が手に入らなくなります。また、災害支援物資が届くのも数日先になるかもしれません。家族を守るためには最低でも3日、できれば1週間分の食料品を備蓄しておく必要があります。

ちなみに、「Smart2030令和の家」は自宅で発電した電気を蓄電池やEV車に貯めることが可能です。災害時でも電気や水が使えるため、冷暖房、給湯、調理ができます。

備蓄というと、長期保存できる食品を保管しがちですが、いつの間にか賞味期限切れになることも。食料品の備蓄は、普段から食べている食品の消費と補充を繰り返す「ローリングストック」という考え方を取り入れるといいでしょう。

№47 断水、給水に対するレジリエンス

災害時に確保しておきたいものは、まず、飲料水

非常用給水タンク「みずがめ君」

人間が生きていくために水は絶体に必要です。災害などで断水した時に備え、水を自宅に備蓄してください。全国の自治体では、最低3日分(できれば1週間程度)が望ましいとするところが多いようです。水は1人1日3ℓが目安。1.8ℓのペットボトルなら2本を確保するとして、4人家族なら2本✖4人✖3日分=24本になります。しかも、この他にトイレや風呂などの生活水まで考慮すれば、1人当たり7ℓ✖4人✖3日分=84ℓが必要で、ペットボトルにすると約47本です。

私の家では163ℓが貯められる非常用給水タンク「みずがめ君」を設置し、普段からこの給水タンクを循環した水を使っています。また、断水が起こると、給水タンク内に留まっている水だけで暮らすことになり衛生面の不安も出てきます。それを払拭するために、家の給水元に「エミール」という抗酸化セラミック設備を設置し、さらに給水栓の根元に残留塩素を除去し、節水もできる「ナノバブル」を取り付けています。水道本管の老朽化は全国的に深刻な問題です。自身で水道管が損傷し、断水することも予め想定して備えておくといいでしょう。常備したポリタンクを持って給水車まで行き、重たい水を家まで運ぶこともありません。

東日本大震災が発生した時、停止したライフラインが9割程度まで復旧するのに要した日数は、電気が6日、水道が24日、ガスが34日だったそうです。復旧のスピードは地域によって違いますが、自宅に常備しておくことは、やはり重要だと思います。

№46 飛来物から家族を守るレジリエンス

猛威を振るう台風の最大瞬間風速にどう対処する?

予想以上に危険な暴風

台風のシーズンになると「最大風速」「最大瞬間風速」という言葉をよく聞くようになります。最大風速は、10分間における平均風速の最大値のこと。そして、最大瞬間風速は、瞬間風速の最大値のことを指します。ここ数年、勢力の強い台風による暴風雨に恐怖を覚える人も多いでしょう。もはや従来の建築基準の強度では、災害から家を守ることなどできないのです。

では、みなさんは暴風に対してどんな対策をしていますか?。現在の家づくりで雨戸がある家なんてありません。左右と後ろに家があれば風よけになってくれますが、正面の窓と壁は防ぐものがありません。風で飛んできたものが勢いよく当たれば、ガラスや壁が破損する可能性もあります。

そこで私がおススメしたい対策が、文化シャッターの卒付けブラインドの設置です。この外付けブラインドはIOT対応で、外出中に天候が変化した場合でも、スマートフォンから遠隔でブラインドを閉め切れます。また、家の左右に袖壁を設けると、吹き付ける風の強度が和らぐことが実証実験でわかっています。また、台風で屋根瓦が飛んでブルーシートを張っている家を目にしますが、太陽光パネルも通常の設置金具を2点留めから3点留めに変更する暴風対策をおススメします。

袖壁は、建物の柱の外に突き出た小壁です。四角い九ービックタイプの家の場合、横殴りの暴風雨で雨漏りが起こりやすくなります。袖壁を設けることで、渦を巻くような強風に対策できます。また、この壁が隣地からの視界も遮ってくれます。

№45 重要な設備は高所やガレージ内に置く

河川が氾濫! 水害から設備をどう守る?

水から電源を守る方法

これからの家づくりでは、ありとあらゆるリスクヘッジが重要です。もし大雨などで水害が発生した時、床上浸水は保険の対象となりますが、床下浸水は保険の対象になりません。ですから、家には床下浸水レベルの被害に対する備えが必要になります。ポイントは「水に濡れて動かなくなる設備は、最初から濡れない場所につくる」こと。代表的なものは、エアコンの室外機やエコキュートのヒートポンプです。地面に近い所に設置していると濡れてしまうので、あらかじめコンクリートの基礎に金具を埋め込み、80cmの高さに設置できるようにしておくと安心です。積雪地でも、こうしておけば雪でファンが埋もれることもありません。また、このほかに濡れて困るのは、家の電力に関わる設備類でしょう。これらはガレージの中に設置します。太陽光発電のパワーコンディショナーは壁付けタイプで2m以上の高さに設置。EV車も蓄電池も、家の電源になりますからガレージ内に設置します。そして、ガレージに水を侵入させない準備もしておきます。文化シャッターの「止めピタ」という止水シートは、1袋20㎏の土嚢袋70個分をわずか5分足らずで設置できます。水害から大切な住宅設備を守るにはビルトインガレージのスペースを有効に活用する方法がおススメです。

これからの時代、EV車は電池としての役割が大きくなります。自宅に車があるときは、車本体の充電ポートを開け、充電用のコネクターを挿して充電したまま駐車するようになります。つまり、その状態でも雨風をしのげる環境が必要になるのです。

№44 基礎部分は絶体穴を開けてはいけない

大雨による浸水被害から家を守るためにできること

「穴」から始まるリスクを防げ

№8~№24で紹介した換気システム「エクリア」に出会うまでは私自身、家の基礎部分の外側に、給気・排気用の穴を2カ所開ける換気ユニットを採用していました。しかし、西日本豪雨で被災した家を視察した時、「これでは、ダメだ!」と愕然としました。室内に入った途端、冷蔵庫が水に浮かんでいる姿が目に飛び込んできたのです。浸水の程度はそれほどの水位ではなかったものの、1階は泥水が入り全滅でした。

その原因は基礎部分に開けた2つの穴です。そこから入った泥水が床の上にあがり、手もつけられないような大惨事となったのです。また、大阪府北部地震の際、高槻市の被災住宅ではこの穴が原因で基礎にクラック(割れ目)が入り、基礎部分が大きく損傷しました。どちらも基礎部分に穴がなければ、このような被害はなかったかもしれません。

過去に経験したことのない長雨で河川が氾濫し、予想もしなかった地域が被災するニュースが続いています。マイホームを考える時には、こうした災害が起こりえる時代に生きていることを忘れないでください。外観のデザインや間取り、内装などこだわりはたくさんあるでしょうが、まず優先していただきたいのは、自分たちの命と暮らしを守れるかどうかでしょう。

ニュースなどの映像をみているだけではわかりませんが、現地に行って思い知らされるのは、被災後の悪臭です。下水や生活排水も含んだ汚水や汚泥に浸かるとそのまま使用するのは難しくなります。とにかく家の中に侵入させないことが一番です。

№43 窓サッシを耐震性能から考える

大地震でも避難できる窓サッシ

暑さ2.5mmの分厚いサッシ

2018年6月の発生した大阪府北部地震で、高槻市の被災者宅を視察しました。自身の揺れで掃き出し窓が傾き、窓から避難できなかったそうです。このお宅はアルミの窓サッシでした。万が一に備えて外壁に取り付ける窓サッシにも頑丈さが求められているのです。

施主である皆さんは、キッチンやお風呂は色々な希望をだして選ぶのに、なぜか窓は工務店の言われるままに決めてしまいがちです。№8~№24でもお伝えしたように家の開口部である窓は外気を住宅内に入れないばかりか、温めたり冷やしたりした熱を外に逃がさない重要な役割も担っています。そして、気密・断熱性能と同様に、地震というレジリエンスにどう対処できるかも大切なのです。

私がおススメするサッシは、株式会社エクセルシャノン製のものだけです。フレームはアルミでなく樹脂製で、2.5mm以上の厚みで成形されているため、変形しにくいという強みがあります。ちなみに、この窓サッシは南極の昭和基地や富士山8合目の白雪荘、防衛相の防音工事に採用されています。シャノンという名は「遮音」「遮温」から名付けられました。サッシの強度だけではなく、家の中を静かに快適な環境に保つことにも貢献しています。

エクセルシャノン社のサッシは、地震の揺れで歪みにくいだけでなく、耐風圧試験や突風のあおり試験など、さまざまな性能確認がされています。南極の昭和基地や富士山8合目の山小屋など、厳しい環境にある施設で利用されているのもうなずけます。

●エクセルシャノンのトリプル樹脂サッシ

窓は壁の面積の大きな部分を占めています。光を取り入れる役割だけでなく家を守る役割も担ってもらいましょう。エクセルシャノン社のサッシは、樹脂製の厚いフレームで成形されており、地震の揺れでフレームが歪んで窓が開かないという事態が起こりにくいのです。