電気の高騰が家計を圧迫している
今までの電気料金が続くはずがない
日本には北海道から沖縄まで全国に10の電力会社があり、以前はそれぞれが周辺の地域で消費する電力を賄っていました。しかし、2016年に経済産業省は電力会社を発電・送電・売電の3つに分離し、さらに発電所を所有しない新電力会社も参入させてJEPX日本卸電力取引所という市場を作りました。つまり東京にいても愛知県の電力会社と取引できるようになったのです。
しかし、現在の電力市場は残念ながら非常に不安定です。今回のロシアのウクライナ侵攻により、旧電力会社10社の電気は逼迫する状況になりました。自社が必要とする電気まで不足しており、JEPXに安価で電気を卸すことができないのです。そのため倒産・廃業に追い込まれる新電力会社が増え、会社が存続していても電気料金がものすごく高いというのが現状です。新電力会社と契約していた家庭が旧電力会社に戻そうとしても新しく値上げされた料金でなければ再契約できない状態にまでなっています。エネルギー状況を長いスパンで見たとき、今の電気料金がこのまま続く前提で家を建てるのは危険です。電気は電力会社から買うものと思っていることがすでに間違いで、電気を自給自足できない家には誰も価値を感じなくなるでしょう。
株を安い時に買って、高い時に売る。今後は創る電気についてもこの感覚が重要になってきます。電気を自給自足することが最初のステージとして、次のステージは電力を高く売って安く買うことにも挑戦していただきたいと思います。