電気を日中にしか売れない家、夜に高額で売れる家
FIT制度とFIP制度の違い
JEPX日本卸電力取引所は、電気の売買が行える国内唯一の市場です。JEPXでは、発電事業者による電力の供給と小売業者の予測する電力の需要のバランス調整が行われ、一般家庭で発電した電気も、小売業者を通して市場で売買できます。市場全体で同時同量の原則に対応できるように調整するわけです。現在のJEPXは不安定ですが、長期的に考えれば新たな需給バランスを構築する機会とも言えます。
これまで一般家庭が電気を売るときに利用してきた固定価格買取制度(FIT)は日中に発電した電気を自家消費し、余った分を売るため、日中の電気の需要が多い時しか売れません。晴天時に電気が余るのは家庭も同じなので電力会社ん電気が余り、買い取ってもらえないこともあるのです。電力会社の電気が逼迫するのは夜、暑い日、寒い日など、発電出来ないときや家庭の消費電力が増える時です。この状況を改善するため、国は新たにFIPという制度を導入する予定です。FIPの場合、日中に自宅で創った電気を蓄電池やEV車に貯め、市場の電気が不足している時間に売ることも可能です。今後はEV車が普及し、各家庭の所有数する電力量が増えます。そして、エネルギーの需給バランスが逼迫する電力会社を救済します。
FIP制度は、「フィードインプレミアム(Feed in Premium)」の略で、電気を売買する際に、市場価格に一定の補助額(プレミアム)を上乗せすることで、再生可能エネルギーの普及を支援していくという制度です。