№10 機密性を高めて外気の影響を遮断する

高気密住宅はダニやカビが発生しやすいというのはウソ

壁に余計な「穴」を造らない

健康的な暮らしを手に入れるために、絶対に忘れていけないもの。それが買い手的な「空気環境」です。そして、家の空気環境をコントロールするために重要なのが、家の「気密性」と「断熱性」です。

ここでは気密性についてお話しします。気密性は、その家がどれだけ隙間なく空気を閉じ込めておけるかということです。隙間があると外気が出入りしやすくなります。冬は冷たい空気、夏は暑い空気が入り込み、せっかくエアコンで室温を調整していても快適な空気環境は維持できないでしょう。

また、家に隙間があるとそこから湿気が壁の内部に入り込み、見えないところで結露が発生しやすくなり、そのまま放置していると壁内にカビやダニが発生してしまいます。こんな環境では内部の構造材や断熱材が痛むだけでなく、健康にも害を及ぼしかねません。

では、住まいの気密性を高めるにはどうすればいいのでしょうか?答えはシンプルです。できる限り壁に穴をあけず、基礎部分から壁、屋根、小屋裏に至るまで、断熱材でクーラーボックスのように内側からすべてを密封すればいいのです。そうすれば、外気の侵入を防ぐことができ、エアコンのつくった暖気、冷気を効率よく活用して快適に暮らすことができるのです。

高気密の家は、壁内結露やカビ・ダニが発生しやすいのではと心配する人もいますが、家に余計な隙間がなく、換気設備が整っていれば、このような問題は起こりません。つまり、それだけ間違えた認識で家を建てている人が多いということだと思います。

夏に涼しく、冬に暖かい家はどっち?

・金持ち父さんの家(隙間が少なく室内の快適さを保ちやすい高気密高断熱の家

・貧乏父さんの家(隙間が多く室内の快適さを保ちにくい低気密低断熱の家)

意外と気づきにくいものですが、家には小さな隙間ができやすいものです。わずかな隙間でもそこから冬は冷たい外気が、夏は暑い外気が入り込みエアコンで創った暖気、冷気が逃げていってしまいます。このような状態では空気環境を快適に維持することが難しく、また、光熱費もかかる一方です。

答え(金持ち父さんの家)