№24 紫外線&オゾンで安全な空気をつくる

日本初!ウイルスを除去する空調機器

家の空気環境を守る紫外線

新型コロナウイルスは、変異株「BA・5」の感染が急激に拡大する第7波に突入しています。この状況をうけ、政府は7月前半から新たに実施を予定していた「全国旅行支援」について感染状況をもう少し見守ると述べ、実施の判断に慎重な構えをみせました。

Smarat2030令和の家」で採用している気圧調整式第1種残熱交換システム「エクリア」もコロナウイルスに対抗すべく給気清浄フィルターの改良を検討していましたがフィルターの目を細かくすると通過する空気量が減り、正圧の空気環境を阻害しかねないという問題に突き当たっていました。既存のエクリアのSA(室内給気口)にUVC-CCFL(紫外線照射光源)を搭載したユニットを接続することで、家の基礎内にはウイルスが不活化(除菌・消臭)されたきれいな空気が放射されます。こうして生まれた新しい換気システム「エクリア・プラス」なら「ただいま」と家に帰ってきた瞬間、除菌・消臭された「オゾン」の空気を肺いっぱいに吸い込むことができ健康な暮らしができるのです。

〇オゾンとは?

オゾン(O3)は、酸素原子のOが3つ結合した状態のものです。地球の上空にもオゾンの層があり、これが太陽から放射される紫外線などから私たちを守ってくれています。オゾンの殺菌・脱臭・空気清浄力は塩素の約7倍あると言われ、感染率の高いウイルスの殺菌にも強い効果が期待できます。UVC-CCFL(紫外線照射光源)は人体に害のないレベル(濃度0.05PPM以内)のオゾンを全室に給気することで、まるで森林浴をしているような空気環境を作り出します。従来の「エクリア」の換気ユニットでも0.5㎛以下の新型コロナウイルスを抑制する新たな除菌消臭機能で安心な暮らしをお届けします。

№23 エアコンと換気で実現した省エネ床暖房

冬に味わうひんやり床を、コストをかけずに解消?

電気を使わない床暖房?

冬に床が冷たいのは、家を建てるときに基礎と土台の間にパッキンを挟む国宝で家を建てているからです(№20参照)。この方法では冬の冷気が基礎内に侵入し、UA値(外皮熱還流率)が高くなってしまいます。ZEH基準の0.6以下(東北地域は0.5以下)も超えてしまうのでおススメしません。しかも真冬になれば基礎内が寒くなり、住宅内を暖めるために余計なエネルギーを使います。

そこで私は電気を使わない「まるで床暖」を考えました。国内で唯一加湿できるダイキン工業株式会社のエアコン「うるさらX」と換気システム「エクリア」を組み合わせることで、床暖房のような暖かさを実現しています。しくみはとてもシンプルです。ダイキン社独自の「垂直気流」技術で垂直に下した暖気をエアコンの真下にあるRA(排気口)から吸込み、換気ユニットで熱交換された暖気を基礎内に給気することで、基礎内に接する床材を一気に温めます。そこから1階床下、さらに風道を通って2階床下に暖気があがり、床を暖めます。おかげで足元はスリッパを履かなくても床暖房の方に暖かいのです。もちろん、家の中は「正圧」に保たれており、真冬でも湿度50%台、温度24℃という空気環境に保たれています。

パッシブ設計を採用すれば、南面の2層のFIX窓から冬の日差しを建物の奥まで取り込むことができ、吹き抜けを通る空気はさらに暖まります。そのため、エアコンと換気ユニットを稼働しても0.5KWしか電力を消費しません。

№22 室内を「正圧」に保つ理想の換気方法は?

空気の通り道の確保の仕方で環境に違いがでる

家全体を空気で満たす換気方法

ここまで何度も第一種換気システムならいいというわけではないこともお伝えした通りです。大きなポイントは、どのように空気を運んでいるかです。

一般的な第一種換気システムでは、ダクトと呼ばれる直径10cmのアルミ製のホースで空気を運びます。換気ユニットのSA(室内空気口)にこのダクトを接続し、2階の部屋まで空気を送るのです。この方法を「圧送」といいますが、ダクトの数が増えるとパワーが分散し、換気ユニットから遠い場所ほど運べる空気量は少なくなってしまいます。しかも、遠い場所へ送るにはモーターに負荷がかかるため、消費電力が増えて光熱費も高くなります。

一方の「エクリア」は、SAにダクトを接続しません。その代わりに建物自体に「風道」というダクト100本分の空気の通り道を設け、空気を2階に送るのです。SAから放出された空気がまず基礎内を満たし、溢れた空気は逃げ道を探して風道から2階床下の空間へ送られます。通常のダクトで2階に空気を送る方法では、2KW以上の電力を消費するうえに同じ風量にはなりません。「エクリア」ならモーターに負荷をかけず、省エネで大量の空気を送り「正圧」の空気環境を実現します。

 

№21 エアコンの冷気は床に停滞するから足元が冷える

実は季節によって空気の重さがかわるのです。

冷気は下に、暖気は上に留まる

真夏はエアコンがある部屋だけが涼しくエアコンがない部屋は暑い。しかもエアコンが効くと涼しくはなるけれど、膝から下は毛布が必要なほど冷たい。こんな経験はないでしょうか?

家の中の居場所によって体感温度に違いが出るのは、空気が動いてないことが原因です。皆さんも授業で吸気の体積と温度に関する「シャルルの法則」を習ったことがあると思います。これは冷気が分子が重いので下降し、暖気は分子が軽いので上昇するという法則です。室内の空気が止まっていると、冷気は床にどんどん留まります。このような状態では冷え性の原因となり、健康的とは言えないでしょう。1年を通して家の中を快適な空気環境に保つには、まず空気を停滞させないことです。給気が不十分で家の中の空気量が少なくなる第三種換気システム(負圧)は空気が動かなくなり停滞します。反対に、給気量を多く、排気量を少なくして家の中をたっぷりの空気でみたしている状態(正圧)は、空気が常に動き、家じゅうに流れていきます。「Smart2030令和の家」は「正圧」の状態では冬は1階、夏は2階のエアコン1台だけを稼働させます。空気が動いているので、エアコンの暖気・冷気を停滞させずに有効活用できるのです。

吹き抜けは実に多彩な役割を担っています。空気をうまく循環させる場所になります。このほかにも2層のFIX窓で視界をカットし、家族のプライバシーを守ること。窓から部屋の奥まで光を届け、光熱費の削減にも貢献します。

№20 換気ユニットは置き場所も重要

フィルター掃除でホコリをかぶるのはもう嫌だ!

基礎部分から家を換気する

大手ハウスメーカーの全館空調システムは、小屋裏に設置された動力の電気料金が高額なだけでなく、掃除の手間も大変。月に1回のフィルター掃除は2階天井に設けられた1,2階用の点検口を開け、筒状のフィルターを取り出し、中に溜まった虫の死骸を掃除機で吸込み、繊維状のフィルターを洗面台で浸けおき殺菌をした後、元に戻すとういう作業が必要です。それだけに換気ユニットをどこに設置するのかも、とても重要だと思っています。私が推奨する換気システム「エクリア」は換気では基礎コンクリートとその上に柱をたてるための土台がコンクリートに接して腐食しないようにゴム製のパッキンを挟み、そこから基礎内に空気を取り込むようになっていますが、冬は冷気が侵入する原因になります。「エクリア」は冷気が侵入しないように基礎内を密封する断熱工法を採用しています。そこには換気ユニットを設置し、大量の空気を基礎内に直接給気することで住宅内がいつでも健やかで快適に保たれるのです。

基礎断熱工法は気流を嫌うハネアリ駆除にも最適です。さらに紫外線照射光源ユニットを用いて基礎内に人体に害のないオゾン層を発生させると虫だけでなくウイルスや微粒子の除菌・消臭もできます。(詳細は№24で)

 

№19 換気設備の能力を最大限引き出す準備

換気ユニットの意外な点滴は、、虫!

まずは害虫退治から!

無公害できれいな空気環境で暮らすには、家に空気を取り入れる室外吸い込み口から万全を期すことが重要です。まず、第1ゲートは害虫などを入れないことです。害虫などをしっかり取り除いておかないと、花粉やPM2.5、ウイルスなどを除去するフィルターが目詰まりして本来の役割を果たせなくなります。

ではどのような仕組みで害虫を除去するかいうと、換気ユニットの室外吸い込み口にサイクロンフードを設置するのです。換気システム本体の吸引力でサイクロンフードに無電力で旋回流が発生し、侵入した害虫を粉砕し、ベンチュリー効果(風の流れを絞って風速を上げると、空気の圧力の低い部分が発生する現象のこと)により外部に排出します。そして、サイクロンフードで害虫を取り除いた外気は給気清浄フィルターに送られます。

ここが、住宅内に花粉やPM2.5などの微粒子を侵入させない第2ゲートです。このフィルターで0.5マイクロメートルまで除去できたというデータがあります。ただし、新型コロナウイルスは0.02マイクロメートル以下の微粒子であるため、紫外線照射光源(UVC-CCFL)ユニットを基礎内の給気口(SA)に接続することをオススメします。(詳細は№24で)

換気ユニットの役割は、あくまで家の中の換気をすることです。汚れの取り切れていない空気をユニット本体に送っていると内部で熱交換をする伝熱板の汚れや目詰まりが発生して性能がおち、多額の交換費用が発生する事にもなりかねません。

 

№18 モーター2台で空気環境をコントロール

放っておくと家の中の空気の量は減ってしまう?

家を「正圧」に保つ換気システム

通常の外気圧より、住宅内の気圧が高い状態を「正圧」と言います。これは、家の中の空気がパンパンに満たされていて、内側から壁を押しているようなイメージです。家は、住宅内への給気量を多くして排気量を少なくすれば「正圧」になります。反対に、住宅内への給気量が少なく、排気量が多ければ「負圧」になります。

一般的な第一種換気システムでは、モーター1台で給気と排気のファンを稼働させますが、それでは住宅内を「正圧」に保てません。室内を正圧に保つには給気専用と排気専用の2台のモーターが必要です。

私が推奨するのはパナソニック株式会社の「気調システム」という換気ユニットです。自社の「IAQ制御」という優れた技術を用い外気の温湿度と住宅内の温湿度を測定して、換気ユニット自体が自動で給気量と排気量を調整してくれるのです。そして株式会社ノースビルドジャパンがこの換気ユニットのSA(室内給気口)からダクトレス工法で直接基礎内に大量の空気を給気し、全室を正圧に保つことができる換気工法「エクリア」を開発しました。一般住宅では設置価格の安い第三種換気システムを採用することが多いのですが、第一種換気システムを選ぶ際にも、その性能をしっかり確認することが必要です。

第一種換気システムの換気ユニットを選ぶポイントは「正圧」という環境をつくりだせる風量と風速があることです。また、メンテナンスの手間がどのくらいかかるのか、メーカーが無料メンテナンスをしているかも確認して選ぶようにしましょう。

住宅内を「正圧」に保つ換気システム

●気圧調整式第一種換気システム「エクリア」

エクリアは、パナソニックが自社の「IAQ(インドアエアクオリティ)」技術を用いて開発した換気シスエム「気調システム」の換気ユニットを利用し、独自のダクトレス工法、ダイキン工業株式会社のエアコン「うるさらX」のうるおい加湿などを組み合わせることで住宅内を「正圧」の同じ温湿度を保つ気圧調整式第一種換気システムです。室内を「正圧」に保つには、給気と排気の両方をしっかりコントロールすることが大切です。

№17 家の中の気圧を「正圧」に保つ

「正圧」の力で家の中に悪いものを寄せ付けない

気圧病を予防する家

最近、低気圧が原因の体調不良で悩む「気圧病」の人が増えています。私の妻も曇りや雨の日には頭痛に悩まされていました。気圧は目に見えませんが、人の健康に影響を与えているのです。気圧とは、空気の圧力の事です。例えば息を吹き込んだ風船が大きく膨らむのは、風船の内側から外側に広がろうとする空気の力の方が、外側から風船を押す空気の力よりも強いからです。

低気圧によっておこる体調不良を回避するヒントもこの気圧によります。すなわち、家の中の空気を風船のようにパンパンにして、外気よりも高い気圧を保てるようにするのです。このように住宅内に空気が詰まった状態を「正圧」と言います。

常に空間を新しい空気で満たしているため、外気の勝手な侵入を許しません。反対に住宅内の気圧が下がってしまうと、気圧は常に一定になろうとするため、住宅内に外気がどんどん入ってきます。こうした家の状態を「負圧」と言いますが、外の暑さや寒さが入ってくると家の中に寒暖差が生まれ、ヒートショックを起こす要因にもなります。家族の健康を考えるなら、家の中を正圧に保つことです。そのためには高気密の家を建て、第三種換気システムではなく気圧調整式第一種全熱交換機システムを基礎内に設置する必要があります。

家を建てる人の大きな落とし穴は、空気環境をコントロールする「換気性能」を見落としていることです。これからは窓を開けての換気がますます難しくなるでしょう。家の換気性能は、気密性、断熱性と同様に、家の価値に大きく関わっているのです。

「正圧」の家と「負圧」の家

●負圧と正圧の家の比較

負圧(第三種換気システム(給気量は少なく、排気量が多いため負圧という空気不足になりやすい第三種換気システムの家の状態

正圧(気圧調整式第一種全熱交換気システム)給気量が多く、排気量を自動調整し、正圧で全室同温室度を保つ「エクリア」(№18参照)で管理された家の状態

№16 第三種換気システムをおススメしない理由

せっかく建てたのにガッカリ…とならないために

黒ずみ壁の原因は換気と空気の不足

住宅街を歩いていると、北側の外壁が黒ずんでいる家を見かけることがあります。これは、壁の内部に溜まった水蒸気が結露し、柱と柱の間にある断熱材(グラスウール)に発生したカビが外壁に染み出ている状態です。見た目に美しくないのはもちろんですが、壁内のカビを含んだ空気は室内にも侵入しますから、そんな環境ではとても健康には暮らせないでしょう。

ちなみにこのような家は断熱材を変えたとして換気システムを選択しているからです。この換気システムは、給気は換気口から自然の風まかせで空気を取り込み、排気は、機械で住宅内の空気を24時間ずっと吸い出し続けるというものです。空気が機械で強制的に出されると、住宅内の気圧は屋外の気圧よりも低くなります。空気は気圧の高い方から低い方へと流れていくものなので、換気口があるだけで自然に外気を室内に取り入れられるわけです。しかし、この換気システムでは外の暑さや寒さがそのまま住宅内に入ってくるため、換気口を閉じてしまいます。そうなると換気不足になり、壁内結露が起こるのです。こうした理由から第三種換気システムはおススメしません。家族の健康のために換気システムもしっかり吟味してください。

住宅の換気設備の多くは、第一種換気システムか第三種換気システムのいずれかです。第一種換気システムは給気と排気の両方を機械で行い、第三種換気システムは、給気には機械を使わず、排気のみ機械で行います。どれが良いかはもうおわかりでしょう。

第一種換気システムと第三種システム(住宅の換気方法は主に2つ)

①第一種換気システム

「給気」と「排気」ともに換気扇で行います。空気の流れが制御しやすく、より確実に換気できる換気方式。

②第三種換気システム

「排気」のみ換気扇で行います。自然給気口から効率のよい「給気」は難しいのが現状

№15 コロナで再認識した「空気環境」の大切さ

私たちの周りの空気は、キレイ? 汚れてる?

きれいな空気の中で暮らすには?

「空気環境」を考える上では、湿度や温度だけでなく、その空気がきれいかどうかもとても重要な視点になります。

2022年7月、全国でオミクロン株のうち感染力がより高いとされる「BA・5」が第7波となり猛威を振るっています。「家庭内感染からどうやって家族の健康を守るか」という新たな空気環境が住宅性能に問われているのです。これは新型コロナウイルスだけの問題ではなく、PM2.5や花粉についても同じですし、さらに言えば、この先も未知のウイルスや菌に備えておくことも必要でしょう。私たちが「窓を開けてきれいな外の空気を入れ替える」と言っている「外の空気」がきれいである保障などどこにもないのです。これからは、窓を開けずに汚れた空気をウイルスや菌のないきれいな空気に変える必要があります。

詳しくは№24でご紹介しますが、新技術である紫外線照射光源(UVCICCFL)ユニットを搭載する新たな換気システム「エクリア・プラス」はコロナウイルスを99.9%不活化することができます。家庭内感染を抑制し、安心できる空気環境で家族の笑顔を絶やさない暮らしを提案します。

新型コロナウイルスの感染予防対として、室内に空気清浄機を置く家庭も増えています。しかし、設備を追加すれば購入費用もかかり、その分電力消費も増えます。失費という概念で考えれば、きれいな空気に整える設備も標準仕様であるべきなのです。

窓から入ってくるのは、悪害だけ……!

●外気には「目に見えないもの」がいっぱい!

新型コロナウイルスの流行によって空気環境への意識は高まっていますが、もはや「窓を開けて換気をする」ことで室内の空気をきれいに保つことは難しい時代です。私たちの周りには、目に見えないものがあふれています。それをいかにとり除くかは、換気設備の性能に関わってくるのです。「エクリア・プラス」は、フィルターで花粉やPM2.5、ウイルスなどを除去し、さらに紫外線照射によって新型コロナウイルスまで不活化します。また、高い消臭効果を発揮し、気になる猫や犬などのペット臭の対策にも有効です。