今月から昨年掲載していました社会保険シリーズに戻ります。今回は介護保険制度について説明します。
日本では急激な高齢化により介護の必要性が高まっています。高齢者が高齢者を介護する「老老介護」が出現し、従前の老人福祉・老人医療制度では対応が限界を迎えていました。このような背景により、高齢者を社会全体で支える仕組みが必要となり2000年から介護保険制度がスタートしました。
介護保険とはどんな保険?
要介護認定・要支援認定を受けることで介護サービスを原則1割の負担で利用できます。ただし65歳以上で所得が一定以上ある方は2割・3割りの負担になります。
介護サービスを受けるためには「介護認定」を受けなければならず、要介護度は要介護1~5または要支援1、2のいずれかとなり介護度により受けられる限度額が変わります。
《サービス利用の限度額》(居宅サービスの1ヶ月あたりの利用限度額)
要介護5・・・362,170円 要支援2・・・105,310円
要介護4・・・309,380円 要支援1・・・50,320円
要介護3・・・270,480円
要介護2・・・197,050円
要介護1・・・167,650円
限度額の範囲内でサービスを利用した場合は、1割(一定以上所得者の場合は2割又は3割)の自己負担です。
限度額を超えてサービスを利用した場合は、超えた分が全額自己負担となります。
《保険料》介護保険の保険料は40歳から支払いが開始し、毎月の健康保険料と一体的に徴収されます。
次月は介護施設にはどのような種類のモノがあるのかを説明いたします。