№26 再エネ賦課金と燃料費調達額ってない?

電気料金のしくみを知っておこう

電気料金はさらに値上がりする。

みなさんは電気料金がどのように計算されているかご存じですか?。「基本料金」に、「電力量料金」と「燃料費調整額」、「再エネ賦課金」が加算され、電気料金として請求されています。

この中で聞きなれない項目は「燃料費調整額」と「再エネ賦課金」でしょう。日本の火力発電は、全部の燃料を海外から調達しているため、為替などの影響で調達価格が電力会社の計算した基準額を上回った時に、「燃料費調整額」がプラスで請求されます。火力発電の燃料費調整額の上限が電力会社を赤字経営している現在、上限設定を撤廃すれば、今後さらに電気料金が値上がりすることは確実です。

次に「再エネ賦課金」とはどんなものでしょうか?。東日本大震災の後、再生可能エネルギーの拡大が急務となった政府は、2012年に太陽光発電など再生可能エネルギーでつくられた電気の「固定価格買取制度(FIT)」をスタートしました。再エネ賦課金は電力会社がその電気を買い取るためのお金で、利用者から毎月の電気料金を上乗せして調整しています。その金額も年々あがり、2021年に3.36円/kwhだったものが2022年には3.45/kwhになりました。さらに今後も上昇していくことでしょう。

燃料費調達額の計算は、3カ月間の資源の取引実績をもとに行います。そのため、価格変動が電気料金に反映されるまでには、3~5カ月のタイムラグがあります。その市場に何か大きな変化があった時、その影響は少し後になって現れるのです。