自宅の屋根を発電所として活用する
変換効率20%以上が選択の目安
ZEHは、高気密・高断熱な家で高効率設備を利用することで、できるだけ電気を使わないようにし、そのうえで削減できなかった電気を太陽光発電で補い、電気の消費と供給を実質ゼロにするという考え方です。ここでは、家の屋根で電気を創る太陽光発電のことをお話ししましょう。
太陽光発電は、誰もが、何の資格もなしに家の屋根を発電所にできる唯一の方法です。太陽光発電に用いる「太陽光発電モジュール」と呼ばれるパネルはさまざまな種類があり、価格にも開きがあります。どの製品にするかを検討する際に、必ず確認してほしいのが「モジュール変換効率」です。これはパネル1㎡当たりで太陽光をどのくらい電気エネルギーに変換できるかを示す数値です。
国が推奨するモジュール変換効率は20%以上です。数値が高いほどたくさん発電できるので、数値の高いものを安く設置するのがベストでしょう。私が推奨するのは、1枚のモジュールを構成する最小単位の「セル」をさらに半分にした「ハーフカットセル」を用いたパネルです。従来60枚セルを設置する屋根に120枚のハーフセルを配置します。光を電気に変えるバスバー銅線が9本あることで発電効率が高まり、年間46万円もの収入が得られます。
モジュール変換効率は(モジュール公称最大出力(W)✖100)÷(モジュール面積(㎡)✖ 1000(W/㎡)で算出します。モジュール公称最大出力とは、太陽光パネル1枚当たりの発電量のことです。