№38 食事をしながらEV車に充電する暮らし

FIP制度のスタートで社会は大きく変わる

電気を安く買って高く売る

№37でお話ししたように、EV車はガソリン車と役割が異なり、蓄電するための設備として重宝されるようになります。充電も通常は自宅で行うのが当たり前で、遠出した時だけEVステーションを利用することになります。また、ビジネスホテルや大手のスーパーではすでにEVステーションを設置している施設も登場しています。買い物をしながら充電、食事をしながら充電という日常は、もうそこまできているのです。

これからFIP制度が始まると、EV車を取り巻く環境はさらに変化します。本企業はカーボンニュートラル社会に貢献するため、会社や工場にもEVステーションを設置するでしょう。そうなれば、会社で仕事をしていう間に自分の車に充電し、家に帰ってから使えるようになります。そして、充電した電気を給電する環境のない家は価値がなくなるのです。

EV車は自宅の太陽光発電から充電できるだけでなく、日本卸電力取引所で販売価格の安い時間帯の電気を買って充電することもできます。反対に電気の逼迫する夜間の時間帯に貯めた電気を高く売ることも可能になります。FIPによって電力の自由化が進み、電気は使い方次第で利益を生む大切な資産になるのです。

電力を自給自足できる家に住み、自分で創った電気を自分で販売する人を「プロシューマー」と呼びます。金持ち父さんの家づくりをするなら、プロシューマーを目指しましょう。家が創る資源を有効活用することで、家自体の価値も上がります。