№41 家に求められるレジリエンスという性能

被害が甚大化し続けている自然災害にどう対処するか

災害の時、あなたはどうする?

レジリエンス性能とは、家自体が問題を解決する能力のことです。家が直面する問題は多様です。自然災害に対する備えも家に求められる重要なレジリエンス性能といえます。昨今の自然災害は以前と同じような対策では通用しなくなっています。超大型の台風が甚大な被害を及ぼし、頻発する地震も周囲の環境に影響を与えています。2022年6月に埼玉県北部で発生した雹(ひょう)のように、まさに命に関わる災害が発生しているのです。

では、このような時、私たちはどうすればいいのでしょうか。曖昧な避難情報で外にでてしまうと、余計に被災する可能性があります。河川の氾濫や土砂災害に巻き込まれる危険性のある時は命を優先して避難すべきですが、頻発する自然災害に対しては家が避難所であるという発想の転換も必要だと思います。例えば台風や地震で地域が断水、停電した時に、自宅で水と電気を使い、普段通りに生活が出来れば便利だと思いませんか?。家が避難所として利用できる価値はさらに高まっていくでしょう。

マイホームを建てる時、通勤や通学、買い物の利便性、販売価格などから土地を選ぶ人が多いと思いますが、今後は、自分の住む場所の安全性を確認することが必須です。自治体のハザードマップなどで土地を見直す意識も持っていただきたいと思います。