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Vol. 34 2021年6月N通信

2023年3月14日 / Office.N通信

皆様 こんにちは!  中垣です。                    最近“ウッドショック”という言葉をよく耳にします。

建築業界だけでなく新聞でも取り上げられていて、お客様のところに伺うとたびたび 「木がぜんぜん無いって聞いてて、価格が4割 ほど上がってるらしいんですが、私が家を建てる時は、結構高くなってしまうんでしょうか?」と、質問を受けます。

建築業界でも、「ぜんぜん材木がない」「調達できない」、「価格が高騰していて新規の受注は 止めています」、「今発注しても、入荷は11月以降です」、「いつまで続くかわからない」といううわさで持ち切りです。

実際に大手ハウスメーカーでは、今後の急な価格高騰に備えて(家の)受注制限を始めている
そうです。
材木の6割程度を海外からの輸入に頼って来た日本では過去にもこういった“ウッドショック”のようなことがたびたび起きて来ました。そのたびに、手を変え品を変えで何とかやり繰りして来た背景があります。でも、今回は結構深刻なようですね~。

普段から国産材にこだわってきた工務店さんには国産材の製材屋(材木店)さんも優先的に木を廻してくれる傾向にありますが、安かった海外の木材に頼って来た会社は調達するのがかなり厳しくなっているようです。

国産材に切り替えようとしても、疲弊していた国内林業会では急には供給が追いつかないようです。

もともと国産材は安い輸入木材におされて不当に安く売られていたので、
現在の高騰した価格が本来適正な価格なのかもしれませんね~。

例えば、木材の単価を表す㎥(立米)に換算してみると、なんと大根なら約12万円/㎥、 トマトなら23万円/㎥、建設業でよく使うコンクリートでも2万円/㎥。
それに比べて国産の杉だと安いものなら6000円/㎥で販売されていました!(;゚Д゚)

野菜も同じ作物だと考えると、枝打ち(真っ直ぐ節の少ない木に育てるために枝を切る作業)をしながら約40年~50年間もの長い間育ててきてやっと市場に出せる木が野菜より安いなら林業の方もやり切れない気持ちでしょうね~(>_<)

最近でこそよく耳にする“SDGs”・・・

再生可能な資源が実は身近にあるのに本当にもったいない気がしています。
木が成長する30年~40年くらいまではずっと大量の二酸化炭素を吸って 酸素に
変えてくれます! でも、その後はあまり二酸化炭素を吸ってくれなくなるんです。   ちょうど、木を市場に出すタイミングです!
そして伐採作業が終わると、また、植林をして木を育てます。
落ちた葉っぱは腐葉土となって森の地表を守って山に水分を蓄え、ダムの役割を果たします。

日本の国土のうち7割は森林でその内4割は植林地です。

国は戦後当初荒廃した山林に台風などが襲来し、災害が多発したことや、復興事業に必要な木材の
植林をして山守りをする林業に補助金を出して木を育てる事業に前向きでした。
その後、復興に必要な木材をお金と時間がかかってしまう供給不足の国産材ではなかなか賄えない
ため、海外からの安い輸入木材に頼るようになっていきます。

すこしは高くなってしまいそうですが、その国産材の植林地の全てがちゃんと機能して(切っては育てるの繰り返し)CO2の排出量を抑えることができ、国産材がうまく普及しだすと木材供給量も安定して、今後はウッドショックなんかもなくなってくるかもしれませんね~(^-^)

どうでしたでしょうか??
今回は文字ばかりになってしまいましたが・・、林業の方々の想いがすこしでもお伝えすることができればなぁと思って書いてみました!!

今月も頑張りま~す(^-^)


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