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2021年10月号 自転車でケガをさせてしまった!

2023年3月22日 / FPアーリーのお金の話

こんにちはアーリーです。しばらく資産運用の話しが続いていましたので、今月はちょっと違う話にしてみようと思います。

少し前の事ですが、私のクライアントの方が通勤途中に道を歩いていたら、よそ見運転をした自転車が猛スピードでぶつかってきて膝の骨が砕けるという大ケガをしました。病院にお見舞いに行きましたが、ボルトで骨を固定する手術を行っており、医者が言うには回復しても足を引きずりながら歩くのがやっとだろうということで一生障害が残る状態でした。

普通に道を歩いていただけで、突然のアクシデントに巻き込まれた訳ですが、誰にでも起こり得る出来事です。

運が悪いことに加害者側は自転車保険に加入しておらず、また20代半ばの男性でしたが無職であったため、治療費の支払い能力もありませんでした。

今回は、たまたま通勤途中であったため労災保険から治療費が支払われましたが、もし通勤途中でなければ労災保険は適応されませんでしたので、治療費は自己負担になっていました。今後の仕事への影響も心配です。

自転車保険の加入は義務です


自転車保険加入の義務化は2015年に兵庫県で初めて導入されその後、大阪・滋賀・京都・奈良と広がり昨年からは東京も義務化になり全国に広がっています。ここで自転車保険が義務化になるきっかけとなった事例を紹介させていただきます。

神戸地方裁判所 2013年7月4日判決

11歳の男子小学生が夜間、帰宅中に自転車で走行中、歩道と車道の区別のない道路において歩行中の62歳女性と正面衝突した。女性は頭蓋骨骨折などを負い、意識が戻らない状態となった。  加害者側に命じられた賠償額:9,521万円  子どもが起こした事故でも親が責任を負う可能性があります。

自転車保険は、自転車事故で本人がケガをした場合の傷害保険と、相手の治療費や自転車の修理代などをカバーする賠償責任保険がセットになっています。正確には義務化されたのは相手にケガをさせたときの「個人賠償保険」です。

個人賠償責任保険で大丈夫

個人賠償責任保険は、日常生活で人のモノを壊してしまった、人にケガをさせてしまった、という法律上の損害賠償責任を補償します。自転車事故も補償されますが、仕事中や自動車事故は、個人賠償責任保険の対象外です。個人賠償責任保険は家族の中の誰かひとりが加入していれば、家族全員が補償されます。

高校や大学で下宿生活をしている子どもがケガを負わせてしまった場合も対象になります。

加入方法は火災保険や自動車保険、共済、傷害保険、自転車保険等の特約としてつけることができます。

保険料は保険金額が1億円で年間2,000円前後です。この保険を使うのは自分が加害者のときですから、示談交渉サービスがあるところに加入しておくと、さらに安心です。

余談ですが私(アーリー)は火災保険の特約に1億円と自動車保険の特約に3000万円の保険金に加入してます。自動車保険には弁護士特約をつけてますので、万一の場合は弁護士に示談を依頼できるようにしてます。

また自分がケガをした時の保障は別に医療保険に加入しています。

今回は、自転車で他人にケガを負わせてしまった場合、個人賠償責任保険に加入しておけば安心だというお話をさせていただきました。まずはご家庭の保険に個人賠償責任保険が特約として付いているか確認してみてください。もし付いていない方や付いてるが保険金額や期間など内容に不安を感じる方はオフィスエヌのお問い合わせフォームかオフィスエヌにご連絡いただけましたら相談に乗らせていただきます。

最後に、文中で通勤時の事故には労災保険が適用されると説明しましたが、通勤途中にプライベートな寄り道をした場合には補償されませんので注意が必要です。ただし保育園の送り迎えや病院に立ち寄ったというように合理的な理由がある場合は補償されますのでご安心ください。


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